Early morning

夜明け前のひととき

橋の向こう岸まで連なる丸い街灯

石畳の継ぎ目をつついていた鳥

始発電車の鉄が軋む音

市場のシャッターが上がる音

どこかでタクシーのドアが閉まる音

安価な朝食をとれる店から聞こえてくる誰かの会話

神秘と親密がゆっくりと混ざりあっていく旅の思い出

nakaban

nakaban

1974年広島生まれ 広島県在住  旅と記憶を主題に絵を描く。絵画作品を中心に、印刷物の挿絵、絵本、映像作品を発表するかたわら、音楽家のトウヤマタケオと『ランテルナムジカ』を結成し、音楽と幻燈で全国を旅する。
2013年には新潮社『とんぼの本』のロゴマークを制作。主な作品に絵本『よるのむこう』(白泉社)『みずいろのぞう』(ほるぷ出版)『ないた赤おに』(浜田廣介作/集英社)『フランドン農学校の豚』(宮沢賢治作/ミキハウス)など